入稿5時間前のオペランド不正
タイミングとは恐ろしいもので、締切前に限ってトラブルが起きます。
今回はIllustratorで遭遇したトラブルとその対処方法についてです。
入稿まであと5時間でのトラブル
その日はとある広告の入稿日で、ディレクターさんの赤入れに従って修正したら入稿する予定でした。
修正しても締切の時間には余裕あるし、楽勝楽勝!と意気揚々とaiファイルを開いたら、ダイアログが現れました。
不正なオペランド?と怪訝に思いながらダイアログを消すと、そこには真っ白なaiファイルが……。
なんと、データが壊れて、今までやって来た事がパーに……。
不幸中の幸いだったのは、版を大きく変える度にデータを新規保存して作業工程を残していたので、古い版から作り直す事も可能な事でした。
とは言うものの、入稿までそんなに時間が無いので、やっぱり壊れたファイルを開きたい。
素数は数えませんでしたが、何とか気持ちを落ち着けて対処方法を検索しました。
とにかくファイルを開きたい
色々検索した結果、以下の方法で壊れたファイルを開けるかもしれないという事が分かりました。
- 白紙の新規ファイルを作成する。
- ファイルメニューから「配置」を選択し、壊れたデータを選択。その際、リンクのチェックを外して「配置」
すると、壊れて開けなくなったデータが表示されます。パスやフォントの情報も残っているので、編集も可能です。 ただし、この方法で開いたファイルは
- 各オブジェクトに、アートボードサイズのクリッピングマスクが作成されている。
- ドロップシャドウ、ぼかし等スタライズ系のアピアランスが画像化されている
- エリア内文字が一行ごとに分かれている。
- 配置画像が埋め込みになっている。
という状態になっており、完全に元の状態というわけではありません。とはいえ、ゼロからやり直すよりは段違いに早いです。
おかげで、調整する時間も確保できて、入稿にも間に合いました。
入稿前に限って大きめのトラブルが発生することはまれによくあるので、遭遇したらまずは一旦気持ちを落ち着けて、解決策を探ってみるのが大事だなと今回の件で思いました。どうしようもない時は諦めも肝心ですが……。